2010年1月25日:独立行政法人科学技術振興機構(JST)がScopusデータを活用したレポートを発表

独立行政法人科学技術振興機構(JST)がScopusデータを活用したレポートを発表

独立行政法人科学技術振興機構(JST)が
Scopusデータを活用した分析を発表

――JST事業の投資効果を科学論文と特許のリンケージにより定量的に分析――

科学・技術・医学分野の学術出版および情報サービス企業大手のエルゼビア社(本社:オランダ、アムステルダム)は、2010年1月25日、同社の学術ナビゲーションサービスであるScopus(スコーパス)のカスタムデータが、独立行政法人科学技術振興機構(略称:JST、ジェイエスティー)の分析調査に活用されたと発表しました。イノベーション創造推進事業体として多くの産学機関に研究支援を行っているJSTが、Scopusカスタムデータを採用したのは、従来のデータベースに比べて分析対象の網羅性が高く、著者と所属機関の対応関係が明確であるとの判断によるものです。

JSTが「情報管理」1月号(2010年1月1日発行)に発表した論文によると、JSTが開発した論文・特許統合検索システムを使って特許の引用情報に含まれる論文情報を定量的に分析することにより、日本の科学論文と技術の関連性が年々増加し、国際競争力を維持し続けていることが明らかになりました。また、JSTが支援した研究者の論文が技術に与える影響も年々大きくなっており、JSTがファンディングエージェンシーとしてイノベーション創造を推進する政策的役割を果たしていることも明らかになりました。発表論文は「情報管理」のサイトを参照ください
("サイエンスリンケージによるJST事業成果分析(上) 国別・機関別の分析". 情報管理. Vol. 52, No. 10, (2010), 601-609 http://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/52/10/52_601/_article/-char/ja/)。

「昨今、エヴィデンスベースの科学技術・イノベーション政策の立案、その測定と評価システム構築が求められています。JSTにおいても、科学技術・イノベーション測定の実現に向けて検討を開始し、その一環としてファンディング状況、論文、特許を分析することによって、投資効果・科学が技術に与えている影響を見ています。Scopusカスタムデータを分析の対象データベースとしたのは、引用文献情報が存在していること、データ量が多いこと、著者と所属機関の対応関係が明確なことです。」と、JST社会技術研究開発センターの治部眞里(じぶまり)氏は述べています。

エルゼビアの研究評価およびコラボレーション・ツール担当ディレクターのNiels Weertman(ニールズ・ヴェールトマン)は、「科学論文の影響力を測る新たな指標として、特許による引用が注目を集めています。JSTは、科学技術政策の投資効果に関わる分析にScopusのデータを活用してくださっています。私たちはJSTにこのような形で協力できたことを光栄に思っており、今後もサポートをし続けたいと思います。」と述べています。

2009年11月に行われた内閣府行政刷新会議ワーキンググループによる「事業仕分け」を発端に、科学技術予算の投資効果が問われています。今後サイエンスリンケージ手法による定量的測定は注目を集めていくものと思われます。

# # #

JSTの発表論文プレスリリースEnglishプレスリリースpdf

# # #

【独立行政法人科学技術振興機構(JST: Japan Science and Technology Agency、ジェイエスティー)について】
独立行政法人科学技術振興機構(以下JST)は、文部科学省が所管する特殊法人であった科学技術振興事業団が2003年10月に独立行政法人化した機関であり、科学技術基本計画の実施において中核的な役割を担っています。(1)新技術の創出に資する研究、(2)新技術の企業化開発、(3)科学技術情報の流通促進、(4)科学技術に関する研究開発に係る交流・支援、(5)科学技術に関する知識の普及、国民も関心・理解の増進の5つの事業を実施しています。JSTホームページ(http://www.jst.go.jp/)、英語版(http://www.jst.go.jp/EN/index.html

【Scopusについて】
Scopusは、研究論文情報を幅広く網羅し、査読ジャーナルや良質なウェブソースを元にした世界最大級の書誌・引用データベースであり、研究活動のビジュアル化や追跡・分析が簡単にできるツールです。世界5,000以上の出版社の18,000誌を超える査読ジャーナルの書誌・引用情報が搭載されており、学際的な網羅性も確保されています。Scopusは論文の引用情報だけでなく、ウェブ上の情報や特許情報などもシンプルな画面から検索可能です。研究活動の評価を目的とした利用も増えており、経済協力開発機構(OECD)、オーストラリア研究会議(Australian Research Council:ARC)、文部科学省 科学技術政策研究所(NISTEP: National Institute of Science and Technology Policy、ナイステップ)などに採用されています。Scopusに関する詳細については:http://www.info.scopus.com または日本語サイトhttp://japan.elsevier.com/products/scopus/

【Scopusカスタムデータについて】
Scopusカスタムデータは、研究施設や政府機関を対象にXML形式で提供しているデータです。Scopusのコアデータを期間や研究分野、地理的条件など顧客の要件に応じて切り出したものです。XMLデータを顧客自身のデータベースに取り込んで詳細な検索や分析を実行することにより、独自のレポートの作成が可能となります。Scopusカスタムデータは、十分な情報に基づいた公平な資源配分や政策決定を支援します。

【エルゼビアについて】
エルゼビア(http://www.elsevier.com/)は、科学・技術・医学関連情報の製品およびサービスを専門とする、世界有数の学術出版社です。電子商品としてScienceDirect(サイエンス・ダイレクト、http://www.sciencedirect.com/)、Scopus(スコーパス、http://www.scopus.com/)、MD Consult、書誌データベース、オンラインレファレンスワークなどを提供するほか、科学・医療コミュニティーとグローバルに連携して2,000誌以上のジャーナルと年間1,900冊以上のブックを発行しています。

エルゼビアはオランダのアムステルダムに本社を置き、世界各地に70箇所以上の支社と社員7,000名を抱えるグローバル企業です。エルゼビアは、世界でもトップクラスの出版社かつ情報プロバイダーのリード・エルゼビア・グループ(Reed Elsevier Group plc)の傘下企業です。科学・医学・法律・教育・B to B部門を持つリード・エルゼビア・グループは、ユーザーに高品質で柔軟な情報ソリューションを提供しており、オンラインサービスも積極的に展開しています。リード・エルゼビア・グループのティッカーシンボル(証券コード)は、REN(Euronext Amsterdam)、REL(ロンドン証券取引所)、RUKおよびENL(ニューヨーク証券取引所)です。


【お問い合わせ】
エルゼビア・ジャパン株式会社 マーケティング 神田
Tel.: 03-5561-5034(代表)  03-5561-5069(直通)
Email: jp.pr@elsevier.com