ライブラリ・コネクト・ワークショップ2011: モバイルサービス

 ライブラリ・コネクト・ワークショップ2011を大阪(10月4日)、東京(10月5日)に開催いたしました。ご参加いただきました多数のみなさまにお礼を申し上げます。

学生のほぼ全員が携帯電話やスマートフォンを持つ時代となり、図書館や出版社にとっても、今後のサービスのありかたを考えていく上で、モバイル環境のユーザーに何が提供できるのかということは、重要な課題のひとつとなってきています。本年は、モバイルサービスについて各種の先進的な取り組みを行っている米国ノースカロライナ州立大学から講師をお招きし、ワークショップを開催いたしました。また、九州大学より日本や韓国の事例も参考例として簡単にご紹介していただきつつ、実践的なアプローチのみならず、みなさまとともにモバイルサービスによって可能となる図書館の新たな姿をさぐる参加型ワークショップでした。

~ キャスデン氏からのメッセージ ~

日本の図書館員のみなさまと共にこのワークショップに参加できることを大変嬉しく思います。高度なモバイルテクノロジーの利用は急速に増えてきていて、図書館コミュニティも、オンラインサービスの提供においてモバイルユーザーのことをますます考慮するようになっています。図書館の既存のサービスを強化するだけでなく、モバイルになって初めて可能になる新しいサービスについて創造的に考えるのは、今がまさによい機会だと思います。このワークショップでは、私とNCSUの同僚が多様なモバイル図書館サービスの開発を通じて学んできた教訓をみなさまにお伝えするとともに、みなさまからも学びたいと考えています。

プログラム

13:00~13:20開会の挨拶・エルゼビアのモバイルへの取り組み
エルゼビア・ジャパン株式会社
高橋昭治プレゼンテーション資料
プレゼンテーション資料(PDF)
13:20~17:00
(途中休憩あり)
モバイルサービス(Mobile Services)
パート1:モバイルサービスの現状と導入時の課題
パート2:モバイル技術の活用によってもたらすことができる図書館サービスの可能性

『Coffee, Campus History, and Counting: Mobile Services at NCSU Libraries
(学内カフェから大学歴史ガイド、スペース活用測定まで:ノースカロライナ州立大学図書館におけるモバイルサービス)』
ジェイソン・キャスデン氏

 『日本の事例紹介:九州大学におけるモバイルサービスの取り組み』
兵藤 健志 氏

二部構成で、講師によるプレゼンテーションとグループディスカッションを行いました。
Jason Casdenプレゼンテーション資料

プレゼンテーション資料(PDF)

兵藤健志プレゼンテーション資料 プレゼンテーション資料(PDF)

※ 二部構成で、講師によるプレゼンテーションとグループディスカッションを行いました(同時通訳付き)。

※ お申し込みいただいた方には事前アンケートをお願いし、結果を匿名でワークショップ内で紹介しました。

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参加されたみなさまからの声

  • 「CMSツールを用いたHPの管理が非常に興味深かったです。あと本学でも図書館にグループ学習室があり、その予約や利用状況をWeb上で管理したいと思っているので、参考にしたい。」
  • 海外の実務者からの報告をうかがう機会は少ないので、このようなワークショップはとても参考になります。」
  • 「モバイルサービスの事例がきけてよかったです。 モバイルサービスについては気になってはいるもののなかなか具体的に検討する時間がないので、良い機会になりました。」
  • 「九大のiPad貸出サービスの講演はとても参考になりました。 またジェイソン氏の様々な情報提供のいくつかは逆にパソコンを使ってのサービス提供の参考ともなりました。パソコンでも(Webでも)提供できるヒントがありました。」
  • 「モバイルサービスは今後とても重要な図書館サービスの1つとなると考えているのでとても参考になった。アメリカではサービスがかなり進んでいて、流石だな、という感想を持ちました。ありがとうございました。」
  • 「図書館員にもテクノロジーの知識が必須だと痛感しました。」
  • 「モバイルサービスについて勉強するつもりで参加しましたが、とても興味深かったです。当館ではモバイルサービスに力を入れているわけではなく、参加を心配する面もありましたが、日常にもいかせるヒントをいただき、また様々な可能性も与えていただき、大変刺激を受けました。講演とディスカッションというバランスがとてもよかったと思います。」
  • 「心配りのゆきとどいた良いワークショップだったと思います。ありがとうございました。」
  • 「事前アンケートのフィードバックがたいへん参考になりました。アメリカの講師の方と日本の講師の方と(韓国の事例もきけて)様々な国の事例がきけて良かったです。グループディスカッションも楽しかったです。先輩にはグループディスカッションが良いからぜひ参加しておいでと言われました。」

講師紹介

Mr. Jason Casden (ジェイソン・キャスデン氏)
North Carolina State University Libraries, Digital Technologies Development Librarian

キャスデン氏は、米国ノースカロライナ州立大学(NCSU)図書館のデジタル・テクノロジー開発図書館員であり、柔軟に拡張可能な電子図書館用アプリの開発と実装を担当しています。NCSU図書館の新しいモバイルサイトのほか、GPS機能を使ってNCSUの歴史をガイドしてくれるモバイルアプリ「WolfWalk」のテクニカルリーダーを務めました。また、NCSU図書館の物理的スペースの利用を評価するためのオープンソースを使ったタブレット用ツール「Suma」のプロジェクトおよび開発リーダーでもあります。最近のモバイルサービス関連の仕事以外にも、NCSUのユーザーが図書館のリソースとサービスにこれまでにない方法でアクセスできるようにするための各種の受賞歴のあるプロジェクトにも参加しています。キャスデン氏は、Library Journal誌が発表する2011年「Movers & Shakers」の1人に選ばれ、図書館におけるモバイルサービスの開発について多数の講演を行っています。
Jason Casden 
兵藤 健志 (ひょうどう けんし) 氏
九州大学附属図書館 eリソースサービス室 eリソースサポート係

兵藤氏は、九州大学の図書館員として、電子リソースを専門に扱う部署に属し、レファレンスや情報リテラシー教育などの利用者支援を担当しています。2009年にはOPACのモバイル対応など九州大学附属図書館におけるWebサービスのシステム更新にも携わりました。また、韓国のソウル大学校図書館に訪問図書館員として長期間滞在した経験があり、日頃から韓国における図書館サービスにも関心を寄せています。今回のワークショップでは参加者の皆様と今後のウェブサービスの方向性について一緒に勉強したいと考えています。
兵藤健志