査読

査読者は、研究および学術出版において非常に重要な役割を果たします。エルゼビアは、ほとんどの学術出版社と同様に、効果的な査読プロセスによって個々の論文の品質と妥当性、ならびに出版するジャーナルのクオリティを維持しています。しかし、査読者を見つけて確保するだけでなく、期限内に査読レポートを提出してもらうことがいかに困難かという点についても認識しています。優秀な査読者の発掘から、査読プロセスの改善や合理化を共に探っていく方法など、幅広いトピックを下記に掲載しています。

その他の情報

2009 Peer Review Study with Sense About Science

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2009年9月、エルゼビアは独立NGO、Sense About Scienceと提携し、2009 Peer Review Study, を立ち上げました。これは、査読で不正行為を発見すべきか?査読は科学のために何をしているか?科学コミュニティは査読に何を求めているか?査読により優れたアイディアが出るか、あるいはそれらを閉ざすか?査読者は匿名であるべきか?などの問題についての見解を理解を深めるための、著者および査読者を対象とした最大規模の国際調査です。

Sense About Scienceも冊子を発行しています。査読に焦点を当てたものを以下に紹介します。

Sense About Scienceの査読に関する資料はこちらからご覧いただけます。

その他のリソース

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Is Peer Review in Crisis?-Adrian Mulliganによるこの2004年の論文は、査読の役割を検証し、それを改善できるか、できるならばどのように改善するかという点について論じています。

査読者の皆様へのページ-査読コミュニティをサポートする査読者のためのページです。

Reviewers' Update -査読における新しい取り組みややエルゼビアの投稿&査読システムについての情報を提供する定期的なニュースレターです。

Webinar – A 20:20 Vision on the Future of Peer Review -従来の査読システムと新たなモデルで編集者が直面している課題について話し合い、査読システムが編集者に及ぼす影響、そして課題を克服するためにエルゼビアが果たすことのできる役割について分析しています。

イノベーション

グローバルな研究コミュニティの拡大と発行論文数の年々の増加により、査読システムに対するプレッシャーが高まっています。エルゼビアは常に、編集者と協力して査読プロセスを改善して合理化し、最終的には査読者と編集者の両方の負担を軽減するための新たな方法を探しています。

エルゼビアは、数年かけて多数のプロジェクトおよびイニシアチブを立ち上げてきました。そのいくつかは、より多くのジャーナルへ展開されるに至っています。これらの最近の試みについて、以下に概要をまとめます。査読を改善するご提案がありましたら、ぜひ発行責任者へご連絡ください。

Peer Review Grand Challenge

peer-review-challengeLaunched in the summer of 2012, this web-based Challenge invited submissions on any aspect that could significantly add to the current peer-review system. Entries could range from designing a completely new system, to working within an existing peer-review method (like the single blind system).

The Challenge also welcomed entries that explored how publishers and Editors can help early career researchers become reviewers, or how reviewers can be recognized by either their institutes or publishers.

Details of the three winning entries can be found on the Challenge website.

Cascading of manuscripts

article-transfer-serviceAs an editor, you may frequently be confronted with manuscripts that are out of scope or are simply not suitable for the journal; however, they still contain sound research. With this in mind, we have developed the complementary Article Transfer Service (ATS) which allows the paper to be moved to a more appropriate journal. Completed reviews are also transferred, reducing the burden on reviewers. 

For more information read our Reviewers' Update article Article Transfer Service

 

The Reviewer Guidance Program

From feedback we know that reviewers, especially those new to the task, would value more guidance on how to peer review. This program, which is still in the developmental stages, has been created to answer that need and will consist of both theory and hands-on practice.

For more information read our Editors' Update article Exploring Improvements to the Peer-Review System

Published reviewer reports

Reviewers play such a vital role in the peer-review process yet their contribution often remains hidden. In addition, open reviewer reports increase peer-review transparency and assist good articles to gain authority. With that in mind, we thought why not publish reviewer reports alongside the final article on SciVerse ScienceDirect?

For more information read our Editors' Update article Exploring Improvements to the Peer-Review System

Open peer commentary format 

In this pilot, we ask experienced researchers to submit a one page comment on a (review) article for the journal Physics of Life Reviews. On average, five comments are published with the article and the author can write a rebuttal article.

For more information read our Editors' Update article Exploring Improvements to the Peer-Review System

PeerChoice

peerchoicefaqTraditionally in peer review, editors have chosen to approach reviewers they consider are suitably qualified to comment on a manuscript, or who would find the subject matter interesting. But what if the reviewer could select the manuscript themselves? We have been experimenting with this additional peer-review system on the journal Chemical Physics Letters.

For more information read our Editors' Update article Exploring Improvements to the Peer-Review System

査読者へのサポート

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2006年2月以降、エルゼビアは幅広い分野にわたる多数のジャーナルの査読者の調査を行い、査読者が必要としているサポートをどうすれば最も効果的に提供できるかについて検討してきました。この査読者フィードバックプログラム*の目的は、査読者の満足度を評価することです。下記に主な調査結果を紹介します。

関連性のある原稿

査読者は、時間的な制約がある中で、間違いなく却下されるであろう質の低い原稿を受け取りたくないと考えています。**

"I think that nowadays our reviewing overload (I usually have at least one manuscript on my desk continuously to review) should be reduced by a first screening of the submitted manuscripts." (Aged 36 to 45 from Italy)

"Bolster a triage system to remove papers that have no chance of being accepted." (Aged 36 to 45 from United States)

エルゼビアに何ができるか

  • エルゼビアには、投稿原稿すべてに対して最初のスクリーニングを行うテクニカルスクリーニングプログラムがあります。これはGuide for Authorsの遵守や英語の質など、技術的基準に基づくものです。このスクリーニングを通過した原稿のみが査読へ進められます。詳細はこちらのテクニカルスクリーニングページを参照してください。
  • 非常に質の低い論文やジャーナルの対象外であることが明らかな論文は、査読者に送ることなく却下します。査読者のモチベーションに関する調査から、質の低い論文を多数査読することが意欲喪失の最大の要因であるということが分かりました。
  • ジャーナルの担当者は、査読者のEESデータベースを見直しキーワードを割り当てるよう助言をする場合があります。

フィードバック

査読者は、論文の最終的な判定を知りたいと考えています。

  • 87%が他の査読者のコメントを参照したいと答えています**
  • 90%の査読者が最終的な決定を知りたいと答えています。**

"It would be useful to know the final decision and be able to see the other reviewer's comments... This would give me confidence that there was agreement or allow me to understand why a difference of views was expressed - and so improve my ability to review." (Aged 46 to 55 from United Kingdom)

"It would be nice to know what happened to the article: Was the decision taken to publish it? What feedback did you get regarding my comments to the author? I would have liked to receive a copy of other reviewers' comments... It feels like we send information that gets lost in a black hole!" (Aged 46 to 55 from United Arab Emirates)

エルゼビアに何ができるか

ジャーナル担当者は、皆様のジャーナルのEESでこの機能をオンにすることができます。

評価

読者は、取り組みに感謝しているが、自分たちの仕事に対する評価は足りないと感じています。**

"… I feel reviewers should receive some form of recognition for their time commitment. Perhaps a listing of all reviewers used in each issue …" (Aged 36 to 45 from Canada)

"I would like to know if you publish an annual list of the reviewers. It would be very good for people working at universities to have the opportunity to demonstrate that we are reviewers of a journal." (Aged 46 to 55 from Spain)

エルゼビアに何ができるか

  • 年に一度ジャーナルに貢献した査読者のリストを公表する、または
  • 証明書の発行(例をご覧いただくには、こちらをクリックしてください。)

査読ポリシー

査読者は、査読プロセスの最初から、タイムリーかつ有効なリマインダーを含め、より多くの情報やガイダンスがあれば役立つと考えています。**

"As far as I know there is no guidance offered as to what is expected of the reviewers except to get the review done by a certain date." (Aged over 65 from Canada)

"More specific guidelines for how long the review should be, if there are particular aspects of the article I should focus on most…" (Aged 26 to 35 from United States)

"I would have preferred the reminders to come before the deadline had passed ..." (Aged 26 to 35 from United States)

"Sending a reminder letter before the deadline of the review process will be helpful to keep the deadline." (Aged 26 to 35 from Japan)

エルゼビアに何ができるか

  • 査読者が何をすべきか等を開設した査読ポリシーを定め、ジャーナル内またはジャーナルのホームページに掲載します。。査読者の依頼待レターにそのリンクを記載します。査読ポリシーのテンプレートは こちらからご覧いただけます。これを起点として利用することができます。
  • 一連の明確な査読者ガイドラインを策定します。ジャーナル担当者がベースとなる例を提供することができます。また、Elsevier.comのエルゼビアの査読者のガイドラインをご覧いただくこともできます。
  • 調査結果を見ると、査読者は査読レポートの返却期日を認識していない場合があるということが分かりました。査読者宛ての依頼メールに期日を記載すれば、この問題の解消に役立つと考えられます。
  • 査読者向けの自動リマインダーを設定し、査読者のレターに期日、査読者に期待する内容、Scopusなどの参照先を盛り込むようカスタマイズします。

*査読者フィードバックプログラムは、エルゼビアの著者および編集者フィードバックプログラムと類似したオンライン調査です。これには、査読者の全体的な満足度、そのジャーナルで再び査読したいと思うか、ジャーナルについての評判の影響、ジャーナル編集者とのやりとり、論文の質および関連性などのトピックを網羅した質問が含まれています。査読者には、エルゼビア以外が発行したジャーナルとの比較もお願いしています。このプログラムの目的は、査読者の希望、エルゼビアのオンライン査読システム、EESに関するご意見、および査読プロセス全体についてのご意見を把握することです。お寄せいただいたフィードバックは、EESおよびその他の査読サービスの開発、ならびに査読者のモチベーションを理解するために使用されます。

**調査結果は、査読者のフィードバックプログラムの2006年6月の回答をベースにしています。5,030人からご回答をいただきました。許容誤差は信頼水準95%で±1.2%でした。結果は、すべての主要な科学分野の査読者からの回答をカバーしています。

査読者をみつける

新しい査読者を見つけるのが難しい場合があるかもしれません。エルゼビアが編集者に提供しているツールやサポートを紹介します。

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  • EESアサイメントページのScopus検索バーから、Scopusを検索し、査読者の候補を見つけることができます。発表された論文や引用履歴へのリンクもあり、共著者を確認できるほか、誰がどの研究を引用しているかという最新情報が入手できる引用アラートも設定できます。
  • さらに、査読者は、ScienceDirectでエルゼビアが発行する論文の全文にアクセスすることができます。これは、査読者にとって査読を進める上で大いに役立つサービスです。
  • ジャーナルの担当者は、査読者の専門分野の分類リスト作成のお手伝いをすることができます。査読者が示す専門分野を利用し、原稿の分類に合わせた検索が可能となります。
  • EES内では、専門分野の分類を割り当て、キーワード追加することで査読者のデータベースを構築したり、原稿のキーワードや専門分野の分類に合う査読者を検索することができます。また、所定の期間内に返答のなかった査読者への依頼を自動的に解除し別の査読にを自動的に依頼を送るよう設定することもできます。

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優秀な査読者を十分に抱えている場合でも、適任者の選定にはある程度の検討が必要となります。ポイントは以下のとおりです。

  • 関連する分野の研究を行っている査読者を選ぶようにします。投稿された論文に高い関心を持つことが多く反応も迅速です。また、参考文献の不足やその他の不備に気づきやすいというメリットがあります。
  • 編集委員会のメンバーを査読に活用し、常時審査に関わっていない委員会メンバーのローテーションを検討します。
  • 過去5年間のうちに積極的な研究を行っていない査読者の場合は、採用前に再度よく検討するようにします。
  • 優秀で意欲も高い査読者はほとんどの場合は若手の教授、研究者、博士号取得者、名誉教授、および最近ジャーナルで論文を公表した著者です。
  • 作業の遅い査読者としては、中堅の教授、役員、およびジャーナルで論文を公表したことがない人が挙げられます。ただしこれらに該当する場合でも、別の研究者を査読者として推薦することができるかもしれません。
  • 必要な人数の査読者に査読依頼を送るようにしてください。必要な人数以上の査読者に依頼を送り、最初に返答してきた人だけを採用すると、正しく評価されていないという印象を査読者に与え、著者に判定を伝えた後に、相反する査読レポートが届く場合もあります。EESは、査読依頼プロセスの管理に役立つ機能を搭載しています。