出版倫理

論文を出版する著者の責任

査読付きジャーナルへの論文発表は、一貫したゆるぎない知識のネットワークを構築する上で不可欠です。論文の出版は、著者の研究とその研究をサポートする研究機関のクオリティを直接反映しています。また査読論文は、科学的方法をサポートし、具体化するものです。したがって、求められている倫理的な基準について合意することが重要です。

ヘルプとサポート

研究をおこなう

報告基準

原著論文の著者は、自分が実施した研究を正確に説明し、その重要性について客観的な考察を述べる必要があります。基本となるデータは論文内に正確に表示します。また、他の研究者が研究を再現できるよう、十分な詳細説明と参考文献を記載します。不正な、または故意に不正確な記述は非倫理的な行為であり、許容されません。
総説および専門的な出版論文も正確かつ客観的である必要があり、編集者の「批評」も同様です。

危険性および人や動物を使った実験

危険性を有する化学物質、手順、装置を研究に使用する場合、著者はその旨を原稿に明示しなければなりません。研究に動物または被験者を使用する場合、著者は、すべての手順が関連する法律と所属機関のガイドラインに従って行われ、機関の担当委員会の承認を受けたという説明を原稿に必ず含める必要があります。また、被験者を使用した実験については、インフォームドコンセントを得たという説明を含める必要があります。被験者のプライバシー権は常に保護してください。

患者の画像または症例の詳細

患者または志願者の研究には、倫理委員会の承認とインフォームドコンセントが必要であり、それを論文内に記載する必要があります。

著者が症例の詳細、あるいは患者やいかなる人物の個人情報または写真をエルゼビアの出版物に含めたい場合は、適切な同意書、承認、使用許諾書を取得してください。書面の同意書は著者が保管し、同意書のコピーまたはそのような同意書を取得したという証拠を、要求に応じてエルゼビアに提供しなければなりません。子供(特に特別支援を必要とする子供や学習障害のある子供)が関連する場合、個人の頭部や顔が表示される場合、氏名や他の個人的な詳細が言及される場合は、特に注意して同意書を取得する必要があります

詳細は、患者や個人の画像または個人情報の使用に関するエルゼビアの方針をご確認ください。

論文を書く

独創性と剽窃

論文は、すべて独自に書かれたものでなければなりません。他人の論文や言葉を使用する場合は、適切な形で引用します。

剽窃には、他人の論文を自著と偽ることから、別の論文の相当な部分を複製または(出典元を明示せずに)言い換えること)、他人が行った研究の結果を自分のものと主張することまで、多くの形態があります。あらゆる形態の剽窃は非倫理的な出版行為であり、許容されません。

データへのアクセスと保存

著者は、論文の査読に際して生のデータの提供を求められることがあります。生のデータは、実行可能な限り、一般からアクセスできるようにし(ALPSP-STM Statement on Data and Databasesに従うこと)、いかなる場合にも論文出版後の妥当な期間にわたってそのようなデータを保管する必要があります。

複数回、冗長的、または同時出版

基本的に同じ内容の論文を複数のジャーナルや媒体に投稿・出版することはできません。同じ原稿を2つ以上のジャーナルに同時に投稿することは、学術出版においては非倫理的な行為であり、許容されません。

一般に著者は、過去に出版された論文を別のジャーナルに投稿すべきではありません。特定の条件を満たした場合に限り、ある種の論文(臨床ガイドラインや翻訳版など)を複数のジャーナルに出版することが正当化される場合もあります。著者と該当ジャーナルの編集者は、第2のの出版物が第1のの出版物と同じデータと解釈を反映したものであることに合意する必要があります。また、第1の出版物は第2の出版物の参考文献として挙げてください。許容される二次的な出版について詳細は、www.icmje.orgをご覧ください。

情報やデータなどの出所の明示と謝辞

他の研究者による功績は、常に適切に認められなけばなりません。論文で報告する研究をおこなう上で影響を与えた出版物は引用してください。第三者との会話、通信文、議論などで非公式に得た情報を、情報元となる人の書面での許可なしに、使用または報告することはできません。原稿の審査や助成金申請など、非公開の状況下で得られた情報も、それらの著者本人からの書面での許可なしには使用できません。

利益相反とその開示

著者や著者の所属機関が、著者の研究に不適切な影響を与えかねない他の人物または組織と経済的または他の関係を持つ場合、利益相反が生じます。利益相反は、実質的であれ潜在的であれ、論文投稿先のジャーナルへ完全に開示することが最良の安全策です。すべての原稿には、潜在的な利益相反と見なされかねないすべての関係についての開示を含める必要があります。ジャーナルは、そのような情報に基づいて編集上の決定を行い、読者が原稿を評価する上で、そのような開示事項が重要と考えられる場合には、論文と一緒に公開することがあります。開示された利益相反の性質によっては、ジャーナルがその論文を出版しないという決定を下すこともあります。すべての著者は、本文の最後に「Disclosure Statement)」の小見出しを設け、論文に不適切な影響(偏り)を与える可能性のある他の人や組織との金銭的、個人的、その他の関係で、研究開始の3年以内に存在するものなど、実質的あるいは潜在的な利益相反を開示する必要があります。

開示すべき潜在的な利益相反には、雇用、コンサルティング、株式の所有、謝礼金、有料での専門家証言、特許申請/登録、助成金、その他の資金提供などがあります。潜在的な利益相反は、できる限り早期に開示する必要があります。

プロジェクトの資金源はすべて開示してください。この情報開示は('Role of the funding source'の見出しで)本文中に独立したセクションを設け、参考文献の前に配置します。著者は、研究の企画、データの収集、分析、解釈、報告書の記述、論文投稿の決定など、研究スポンサーの役割を説明する必要があります。(また、助成を受けた研究者がエルゼビアのジャーナルにオープンアクセスで論文を出版できるという方針を持つ研究助成金提供団体もあります。詳細は研究助成金提供団体との合意の ページをご覧ください。)

出版論文における根本的な間違い

著者自身が、発表した論文に大きな間違いまたは不正確な点を発見した場合は、速やかにジャーナルの編集者または出版社に通知し、編集者と協力して論文を撤回または訂正する責任があります。出版論文に大きな間違いがあることを編集者または出版社が第三者から知った場合、速やかに論文を撤回または訂正するか、論文の正確性を編集者に証明することが著者の義務です。

オーサーシップ

論文のオーサーシップ

オーサーシップは、発表する研究の着想、企画、実施、分析に意義ある貢献をした者に限ります。意義ある貢献をした者は全員、共著者としてリストします。研究プロジェクトにいくらか実質的な面に参加した者がある場合は、謝辞で明記したり貢献者としてリストします。

コレスポンディングオーサーは、適切な共著者全員が論文に記載され、不適切な共著者が含まれないこと、そして共著者全員が論文の最終版を承認し、その論文の投稿に合意することを確認します。

オーサーシップの変更

これは、受理された原稿のオーサーシップにおける著者名の追加、削除、または順序変更に関する方針です。The Lancet、Cell、およびエルゼビアが出版する学会誌は、方針が異なる場合があります。

受理された原稿がオンラインで正式に出版される前:

  • 受理された原稿のコレスポンディングオーサーが、ジャーナルマネージャーに著者の追加、削除、または著者名の順序変更の依頼を送ります。依頼には、以下を含めてください:
    1.  著者名を追加または削除、あるいは著者名の順序を変更する理由。
    2.  著者名の追加、削除、順序変更に同意するという全著者からの確認書(電子メール、ファクス、手紙)。著者を追加または削除する場合は、追加または削除される著者の確認書も含みます。
  • コレスポンディングオーサー以外からの依頼書は、ジャーナルマネージャーがコレスポンディングオーサーに転送し、コレスポンディングオーサーが上記の手続きを実行します。
    注意:
    • 依頼があった場合、ジャーナルマネージャーがジャーナル編集者に連絡します。
    • 受理された原稿のオンライン出版は、オーサーシップの合意が成立するまで保留されます。
  • 受理された原稿がオンラインで正式に出版された後:
    オンラインで正式に出版された論文の著者名の追加、削除、順序変更依頼は、上記と同じ方針に従い、訂正扱いとなる場合があります。